北海道のお気に入りキャンプ場
  北海道はキャンプ王国だ。これだけの大自然を抱えた土地ならではの、癒されるキャンプ場がたくさんある。個人的には人の集中するキャンプ場や、あまりにも 無機質で便利なオートキャンプ場は嫌いであり、やはりキャンプするからには人気のない場所、雄大な大自然に包まれた場所を選んでいる。人込みや便利さを求 めてキャンプする人の気持ちはまったくもって理解出来ないからだ。それであれば自宅の庭ででもキャンプすればいいのだから。そんなこんなで、北海道各地を 毎週のようにキャンプしているわけだが、やはりお勧めは秋のキャンプ。まずオフシーズンなので人が少ない事、涼しいので虫も少ない事、さらには紅葉も美し いし、もっとも刹那的で奥深い自然の一面を垣間見る事ができるからだ。一斉に花が咲き始める春もいいけれど、やっぱり秋の方が個人的には好きだな〜。それ では、まったく主観的ではあるけれど、お気に入りのキャンプ場を紹介したいと思う。

1.「チミケップ湖キャンプ場」/道東網走支庁 津別町(女満別空港)
実は初めてキャンプした思い出の地でもあり、言うまでもなく、その神秘的な湖のほとりにあり、隔絶された感のある雰囲気が素晴らしい、ロケーションの非常 に恵まれたキャンプ場である。トイレと炊事場はまだ新しく、使い勝手は悪くないのだが、オフシーズンはシャッターが閉められて使えない事が多いのが難点。 せめてゴールデンウイークには開けてほしいのだが、役場は動いてくれなかった。それであれば一昔前のように、たとえ少々古くとも年中トイレが使えた方が個 人的には有り難いのだが。おかげでオフシーズンのチミケップ湖は、トイレではない場所で用を足し、あらかじめ水を準備するか湧き水を使って料理などをしな ければならない。それでもここの秋は本当に素晴らしい。見事な紅葉と鏡のような湖面、野鳥のさえずりと満点の星空、きっと生きていて良かったと思えるは ず。少々歩いて見晴らし台へ登ってみると、さらに素晴らしい景色が目に飛び込んでくるのです。
料金:無料 おすすめ度:100

2.「奥尻島東風泊キャンプ適地」/道南檜山支庁 奥尻町(奥尻空港・奥尻港)
東風泊キャンプ奥尻の海
北 海道南西沖に浮かぶ奥尻島。観光地としてはマイナーであるおかげで、島全体がフリーサイトであるかのような大らかさがあり、その中でもここは海辺のキャン プが出来る大のお気に入りのキャンプ適地。もちろん焚き火だって出来る。ちなみにこの砂浜は海水浴場にもなっていて、トイレや炊事場だけじゃなくシャワー が無料で使えるし、海に潜れば そこは天国。奥尻島近海は透明度25mと沖縄並みの透明度を誇り、ウニやアワビもウヨウヨいて、本当に美しくい。また暖流であるため海水温も高く、9月 いっぱいはまだまだ普通に泳げる。ここは島の東海岸にあるため、朝日が北海道本土から昇ってくる様も最高。この美しい島を徒歩野営旅をし、あまりの美 しさに惚れてしまい、遥々移住し、2008〜2010年と2年間に渡って奥尻島民になったほど。いつかまた奥尻島に戻りたいなぁと本当に思える島で、たく さんの思い出もあり、是非皆さんに訪れてみて欲しいところです。奥尻島へは対岸の江差と瀬棚からフェリー(瀬棚は4月末〜9月いっぱいまでの季節運行)、 または函館から飛行機で行く事が出来ます。
料金:無料 おすすめ度:100


3.「かもめ島キャンプ場」/道南檜山支庁 江差町(函館空港)
島は島だけれど陸続きになっているかもめ島。その島の上の平らになっている部分がキャンプサイトとなっている。ここは夏に行くのがお勧めだ。特にお盆。お 盆の時期はどこのキャンプ場も込み合うものだが、ここは砂浜は込み合うもののキャンプサイトはそれほど込み合わない。なぜか。理由は明解、荷物の搬入が恐 ろしく大変だからである。このサイトに行き着くには車を下りて100段以上の階段を登らなければならないのだ。だからなまくらなキャンパー達は下の砂浜に テントを張ったりもしているが、ここへ来たなら是非とも上まで登ってほしい。苦労に見合うロケーションは保証する。日本海に沈む夕日、遠くにはイカ釣り 舟、江差市街の夜景、燦々と降り注ぐ日光、全てが素晴らしい
。 これだけのロケーションだと、天下を取ったかのような気分になって気持ちが良いものだ。さらにお盆の時期には、江差のお祭りがあったりもして、市街は活気 に溢れて楽しいし、砂浜も海水もきれいで泳いだり釣りをしたりするのもおすすめだ。江差は歴史ある町なので、のんびり観光しても味のある町で、何日でもい たくなるキャンプ場だろう。ちなみに、奥尻島へはこのかもめ島のすぐ側にある江差フェリーターミナルからも行く事が可能。是非、奥尻島へ渡るベースキャンプにして欲しい。
料金:無料 お勧め度:95

4.「多和平キャンプ場」/道東釧路支庁 標茶町(根室中標津空港)
道東展望台3兄弟の次男(長男は中標津町の開陽台、三男は弟子屈町の900草原)。丘の上にあるキャンプ場で、360°の視界が売りだ。周囲は牧 場になっていて、馬や羊がのんびりと草を食み、北海道らしい牧歌的な雰囲気を味わえるキャンプ場。管理棟でもあるグリーンヒル多和は、地場産の生ラム、 ヨーグルト、手作りパンなどを売っていて、特にパンはもちもちしていてとても美味しい。ちなみにお勧めはクルミパン。というように、美味しいものは手軽に 手に入るし、丘の上から360°の牧場風景を眺めるというロケーションも素晴らしいキャンプ場だ。もちろん夕焼けや星空は言うまでもなく素晴らし い。そして何より、牛ではなく馬や羊が身近に感じれるのが個人的には気に入っている。馬や羊の声が聞こえるのはもちろん、広大な牧場を馬が駆ける地響きを 感じられるなんて、なかなかないなと思うのである。なお近くでお勧めの温泉は、中標津町養老牛温泉の「湯宿だいいち」。川のせせらぎを感じられる露天風呂 がたくさんありますよ。
料金:有料360円 お勧め度:90

5.「尾岱沼ふれあいキャンプ場」/道東根室支庁 別海町(根室中標津空港)
長い砂州である野付半島に囲まれるように存在する尾岱沼は、北海シマエビやアサリなどを育む豊かな海で、その潮の香りを感じられるような位置にこのキャン プ場は存在する。意外と手が加わっているキャンプ場だが、うまく自然を残した作りになっていて、実に嫌みがない。海中の藻を傷つけない様、帆掛け船でシマ エビ漁が行われていて、ゆらゆらと海面にただよう帆掛け船を眺めているだけで時間の経つのを忘れてしまいそうになる。このキャンプ場に来たら、是非とも北 海シマエビを買ってきて、七輪で炭火焼きにしたり刺身で食べたりしながら酒をのみ、海をぼんやりと眺めるのがやっぱり最高。ちなみに野付半島の原生花園は 馬車も運行しているし、朝日もとっても素敵です。
料金:有料300円+テント400円 お勧め度:85


6.「オンネトー野営場」/道東十勝支庁 足寄町(根室中標津空港)

オンネトーキャンプオンネトー
七 色に変化するオンネトー湖畔にある野営場。湖からは20m以上離れてテントを設営せねばならないものの、適度に木々が生い茂り、とてもバランスの良いサイ ト。ここの魅力は単に湖の畔にあるというだけじゃなく、日帰り入浴の出来る魅力的な硫黄泉の温泉まで3kmちょっとしか離れていないというのも大きなポイ ントだと個人的に思う。オンネトー温泉「景福」と「野中温泉」の2つがあるけど、個人的には「景福」がおすすめ(日帰り入浴300円)。ものすごく硫黄の 香りがする白濁した温泉で、露天風呂は広くて半混浴。私は硫黄泉が好きである事から、ここでキャンプする際は外せない。
料金:有料350円(管理人16:00〜18:00在中) お勧め度:85


7.「奥尻島北追岬キャンプ場」/道南檜山支庁 奥尻町(奥尻空港・奥尻港)

北追岬キャンプ北追岬の夕日
奥 尻島でもう一つお気に入りのキャンプ場。北追岬という岬の先端にあり、西海岸に位置している事から、海に沈む夕日がとても美しく見られる。ただ、海の傍に ありながら、岬は断崖絶壁であるため、海に降りるには鴨石海岸か神威脇へと周らなければならない。あと、キャンプ場に入ってくる地点に2010年にパーク ゴルフ場が出来てしまい、気兼ねなく入るには躊躇する雰囲気になってしまい、島にあってあまり必要性を感じないことから、少々興ざめ。散策路などもあるの で、せっかくなら歩いてみてみる事をお勧めする。補足として、日帰り入浴の出来る神威脇温泉が神威脇漁港に、そして私が以前勤めていた奥尻ワイナリーもす ぐ近くにあったりする。
料金:無料 お勧め度:85


8.「きりたっぷ岬キャンプ場」/道東釧路支庁 浜中町(根室中標津空港)
その名の通り岬の先端にあるキャンプ場で、眼下には大平洋の大海原が広がるというロケーション。ちかくに温泉もあり、非常に満足度の高いキャンプ場だとは思うが、いかんせん夏は霧におおわれる事が多い。というわけで、やはりおすすめは秋かなと思うわけです。
料金:無料 お勧め度:75


9.「星に手のとどく丘キャンプ場」/道北上川支庁 中富良野町(旭川空港)
数少ない民営のキャンプ場であり、その名の通り満点の星空が楽しめるのが売りである。星空を楽しむため夜間は場内の照明はいっさい落とす他、キャンプサイ トに焚き火を楽しむためのサークルがあったり、生ラムを提供していたりと、そこかしこにオーナーのこだわりと気配りが見え隠れする素晴らしいキャンプ場。 このオーナー、脱サラしてこの場所を買い取って整備したわけで、個人的な事をいえば、同じような事をしているもの同士、話も面白くてとても楽しく過ごせる のである。富良野といえばラベンダーであるように、ここにも立派なラベンダー園があり、ベベルイの丘の夕日と一緒に、そのロケーションを高めてくれてい る。ポニーや羊にウサギなどの動物もおり、朝テントから出ると脱柵した羊が目の前で草を食んでいたのもいい感じだった。ただ富良野は観光地ゆえ、訪れる人 の多さは繁昌しているという事で嬉しくもあるけれど、せっかくの静けさが奪われてしまうのが残念でもある。
料金:有料500円+フリーサイト1区画500円 お勧め度:75

10.「羅臼温泉野営場」/道東根室支庁 羅臼町(根室中標津空港)
かの有名な無料露天風呂「熊の湯」を抱えるキャンプ場。全国からライダーが集い、新聞を取ったりする長期滞在者がいたりして、まさに生活臭の漂う特殊な場 所でもある。ロケーション的には山に囲まれていて、自然が豊かなのはいうまでもないが、他にこれといって取り柄はない。でもなぜかここは人を惹き付ける何 かをもっており、カリスマ的な魅力のあるキャンプ場である。熊の湯は無料であり、男女別にちゃんとわけられていて、女性でも何も問題はないだろう。なお知 床の代表的な山である羅臼岳の登山口にもなっていて、ここをベースキャンプに是非登ってほしいと思う。それにしても「北の国から 〜遺作〜」の舞台になっ たことで、北海道の最果ての地、羅臼も有名になったようだ。
料金:無料 お勧め度:70


11.「上里森林公園キャンプ場」/道東網走支庁 津別町(女満別空港)
チミケップが森と湖なら、こちらは森と川の美しいキャンプ場である。程よく整備されつつも、うまく木を残し、川、芝生、木、のバランスが見事だと思う。管理棟でもある「ホテル フォレスター」の温泉もなかなかいい感じで、快適度も高い。
料金:有料200円+テント500円 お勧め度:70

12.「緑が丘森林公園キャンプ場」/道東根室支庁 中標津町(根室中標津空港)
初めて訪れた人からは必ずといっていいほど言われるように、意外な程規模が大きく便利で空港まである中標津町。その中標津町市街地のすぐ側の丘の上にあるという非常に便利な立地条件で、
市 街に近いにもかかわらずとても静かで、木々に囲まれて木漏れ日の心地よい、ロケーション度も高い快適なキャンプ場。全てを満遍なく満たしてくれる、郊外公 園型キャンプ場の見本となるようなキャンプ場かもしれない。夜、中標津市街に飲みに行き、マルエー温泉にでも入って下さいませ。
料金:有料210円 お勧め度60

番外:「開陽台展望台」/道東根室支庁 中標津町(根室中標津空港)
開陽台はライダーの聖地としても有名な場所であり、知床の山々をバックに、330°の視界には、広大な根釧原野と遥か彼方の北方領土まで見渡せ る。これほどのロケーションを抱えながらなぜ番外にしているかというと、ここは正式なキャンプ場ではないからだ。ただ閉鎖されたわけではないのでキャンプ をしたらダメだと言うわけではなく、きちんとマナーを守って使用する分には構わないそうだ。すぐ側にある「ハイジーの家」という店にはライダー定食なるも のがあったりして、中標津町はライダーを応援する店が結構ある。思い付く限りではあるけれど、「寿司ロード」、「ラーメン丸福」などはライダー限定のサー ビスがあるはず。ちなみにここから我が家へは車で5分もあれば来れるのですよ。お越しの際は是非お立ち寄りくださいませ。
料金:無料 お勧め度:?
お勧め食事処:農家レストラン「牧舎」「開陽館」、回転寿司「寿司ロード」「花まる」、ラーメン「丸福」、
       食事処「十兵衛」「やまや」、居酒屋「いちばんぼし」「呑久里」、Bar「やまやま」
お勧め温泉:養老牛温泉「湯宿だいいち」、「からまつの湯」
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